次男の就職
来週から、ついに次男が就職します。彼には特別の思いがあります。小学4年の春に妻が病で他界し、かなり壮絶な子育てというより私が彼に育てられた思いがあります。当時、私は父の会社(鉄工所)と設計事務所の両方を抱え、特にメインであった鉄工所は都心の近郊である船橋地区では構造的な問題として、撤退せざるをえない状況でありました。会社というものは創るより閉鎖するほうが難しいといいますが、私の場合も例外であるはずがなく、対外的にはかなりの修羅場を切り抜けてきました。普通ならば家庭のほうもかなりめちゃくちゃになっても仕方ない状況でありましたが、そんな中で、彼の愚痴や泣き言を聞いたことがありません。時々、もう大学生であった長男が帰ってきて、私の代わりをしていたように思うが、私の印象では彼は、いつ帰っても一人小説を読んで平然としていました。中学の時はもちろん、高校になっても特に私を悩ませた記憶はない。塾にさえ行きたいということを聞いたこともない。考えてみると、私は忙しさにまぎれて、たぶん親らしいことは何もしていないのかもしれない。そして最も驚いたことに、彼はそのまま現役で東大に入学してしまった。もちろんそれからも、私を困らせることもなく、そしていま就職していきます。きっと彼のような人をエリートと言うのかもしれない。私の近しい人にそのような人がいないので、いま父として、彼にどのようなサゼッションをしてよいか解らない。たぶん私の想像を絶する苦労が待っていると思う。いまは、ただ負けるなとエールを送るしかない。